新人・若手育成を成功させるポイント②~中期的に「仕事」と「やりがい」をリンクさせる

さて、前回は新人若手育成について、
短期の自己実現と教育研修を関連付ける事によって、
思考力を高め、自律的に仕事へアプローチできるように
促す考え方と簡単な事例を取り上げました。

今回は、中期的な自己実現についてがテーマです。
近年の新入社員研修で感じる特徴は、
個別に程度の差はあるものの、
ある程度希望がかなって入社しているな…という点です。
少なくとも希望している業界には入れた雰囲気を感じます。

何人かインタビューしてみると、
実際にある程度、希望は叶っている
という実感を持っている様子でした。

一方で、こんなことも尋ねています。
自己分析とか業界研究、職種研究は
どのくらいやってるの?と。

傾向的には真っ二つに割れているようです。
大学等から徹底して指導されしっかりと取り組んでいる人と、
逆に全くやっていない人が極端なようです。

その結果、入社段階で大きくグループが分かれます。
これからの人生における価値観(求める事)をもとに
志望企業を考え、仕事をすることで目指していく
自己実現が明確なメンバーが少ないですが存在します。

一方で、人数的に多いのは
憧れや、感覚でとらえたまま
就職活動を行い、価値観が曖昧なままで
仕事との自己実現を上手くリンクする
ことができていないグループです。

人口減少時代の進展に伴い、労働市場において、
特に若手不足が顕著となりました。
一時の就職氷河期時代は終わりを告げ、
現在は学生側が優位な状況となっています。
その結果、入る側が企業を選択する事ができる傾向が
これまでよりもグッと強くなっています。

その影響で、
仕事をする事と自己実現のリンクが張れていなくても
入社までたどりつくことができます。
※かつては内定が取れない典型パターンです・

入社初期は漠然として希望や憧れはありますので
目を輝かせていますが、
何かの壁にぶつかったときに
そのストレスと戦い乗り越える力(覚悟)が不足しています。

そのストレスを回避しようとする結果、
ワークライフバランスに価値観が偏り
仕事そのものに「やりがい」を見いだせません。

仕事はそこそこに、ライフの充実に
関心が移ってしまいます。

例えば、将来営業職で海外赴任をしたい…
というメンバーに、海外に行って何をしたいの?と
尋ねた際の返答にこんなものがありました。
「海外に行って見聞を広げたいんです。」
なるほど。いろんな文化に触れるのっていいよね…と
傾聴しつつ、もう一言続けました。
「それって旅行で見聞を広げるのと何が違うの?」と…
願わくばここで、「●●●です!」っと回答が欲しいんですが、
逆に「えっ…」となってしまいました。
色々話を聞いているとどうやら、
海外赴任がしたい…が目的であって
仕事に内容については深く考えていなかった様子です。
働いて得たお金で充実した海外生活をしてみたい…
という話になってしまい
人生において多くの時間を費やす仕事の時間の
充実は置いてきぼりになってしまっています。
海外で働くことで●●に貢献したい…という価値観を
自分なりに見つけていくことが重要です。
就職氷河期時代はそこまで整理されないと
面接がなかなかクリアできなかったのですが、
状況の変化により初期段階でこの壁を
越えられていないケースが増えています。

入社した若手には
改めて「どのような事業目的で」、
「どんな人に」、「どんな商品サービス」を、
といった内容を教える(ティーチ)した上で
改めてそこに「やりがい」や「共感」を感じるポイントを
考えさえる(発問・コーチ)ことから
始めることが重要となっています。

採用段階でもしっかりと共感しもらえる仲間集めという
視点が重要になっているのは事実ですが、
そうはいっても入社後もしっかりとケアをしていく事の
重要性がますます高まってきました。
かつての厳しい採用環境を過ごしてきた世代からすると
「甘い」と感じるのが、素直な感想だと思いますが
早期戦力化を考えるとMustな要素です。

「中期的な自己実現」、
キャリアプランにも近いですが、
仕事に対するやりがいを、
個々にしっかりと醸成するよう、
意識的に育成をしていう事が、
長い目でみた時に効果的といえるでしょう。

自社の若手にも、
是非、先輩から仕事の面白さを
教えてあげてください(^^♪
もちろん弊社で支援も可能です。

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よろしくお願い致します。

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專田 政樹
株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役
経済産業大臣登録 中小企業診断士
(一社)JDIO(日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構)
認定 ダイバーシティ・コンサルタント
(学) 産業能率大学総合研究所 兼任講師/パートナーコンサルタント
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