さて、前回は新人若手育成について、
短期の自己実現と教育研修を関連付ける事によって、
思考力を高め、自律的に仕事へアプローチできるように
促す考え方と簡単な事例を取り上げました。

今回は、中期的な自己実現についてがテーマです。
今年の新入社員研修で感じた特徴は、
個別に差はあるものの、
ある程度希望がかなって入社しているな…という点です。
少なくとも希望している業界には入れた雰囲気を感じます。

何人かインタビューしてみると、
友人関係を含め、ある程度、
希望は叶っているという実感もある様子でした。

一方で、こんなことも尋ねています。
自己分析とか業界研究、職種研究は
どのくらいやってるの?と。

傾向的には真っ二つに割れているようです。
大学等から徹底して指導されしっかりと取り組んでいる人と、
逆に全くやっていない人が極端なようです。
複数の企業からメンバーが集まってくる
オープン型の講座では両方いるな…という感じです。

これが、個別企業に分かれてくると、
状況が変わってきます。
ある意味当然でもありますが、
人材のタイプにバイアスがかかってくるため、
一定の特徴がでてきます。
この状況で気が付いたのが、
これからの人生における価値観(求める事)と
仕事の関係性を構築することができていない
グループが存在する事です。

人手不足の時代の中でも特に若手が不足している為、
一時の就職氷河期は終わりを告げ、
現在は学生側が優位な状況で、
程度の差はあるものの、
入る側が企業を選択する事ができる傾向が
これまでよりもグッと強くなっています。

おそらくその影響でしょう…
入って仕事をする事と自己実現のリンクが
張れていない層が存在するのです。

その結果、ワークライフバランスに
価値観を高く感じている一方で、
仕事そのものにはあまり価値を見いだせず、
ライフを充実させる為の方法論に
とどまってしまっているのです。

例えば、将来営業職で海外赴任をしたい…
というメンバーに、海外に行って何をしたいの?と
尋ねた際の返答にこんなものがありました。
「海外に行って見聞を広げたいんです。」
なるほど。いろんな文化に触れるのっていいよね…と
傾聴しつつも、もう一言続けました。
「それって旅行で見聞を広げるのと何が違うの?」と…
願わくばここで、●●●です!っと回答が欲しいんですが、
逆に「えっ…」となってしまいました。
色々話を聞いているとどうやら、
海外赴任がしたい…が目的であって
仕事に内容については深く考えていなかった様子です。
この状態でも入れちゃうくらいの状況になっている…
改めて実感したわけです。

つまり入社した若手には
改めてどのような事業目的で、
どんな人に、どんな商品サービスを、
●●の為に(事業目的・何故の部分)といった内容を
理解しているかを確認し、
改めてそこに「やりがい」や「共感」を
感じてもらう事から始めなければならないメンバーが
混在しているという事です。

正直入るだけでも非常に厳しい思いをした
世代の代表としては考えられない話ではありますが、
全員ではないものの実際にそういう事があり得るのです。

採用段階でもしっかりと共感しもらえる仲間集めという
視点が重要になっているのは事実ですが、
そうはいっても入社後もしっかりとケアをしていく事の
重要性がますます高まってきたと感じます。

中期的な自己実現、
キャリアプランにも近いですが、
仕事に対するやりがいを、
個々にしっかりと醸成するよう、
意識的に育成をしていう事が、
長い目でみた時に効果的といえるでしょう。

自社の若手にも、
是非、先輩から仕事の面白さを
教えてあげてください(^^♪

人にまつわる問題や悩みを抱えていませんか?

著者プロフィール

専田 政樹(弟)
専田 政樹(弟)中小企業診断士
7&iグループ出身。
大企業10年、中小企業10年のマネジメント経験を活かし、制度構築、業務改善、人材育成等で企業支援にあたる。
企業在籍中に管理部門責任者として営業利益▲3%から1年で+0.5に改善した実績をもつ。
多様な人材の能力を引き出し相乗効果を出すダイバーシティマネジメントを専門分野とし、既存人材活性化を得意とする。