さてアメリカ大統領選挙が終了して暫く経ちました。
その間、トランプ氏は現実路線に政策を寄せるなど、
様々な動きが報道されています。
今回は何故、トランプ氏が勝利に及んだかを、
「既得権益」と「働き方改革」という
キーワードで語って参ります。
そもそも既得権益とはなんでしょうか?
辞書を引くと多少の差はありますが、
ざっくりというとこんな事が書かれています。
特定の個人、社会集団等が、
何らかの根拠を持って取得し、
維持している利益を伴う権利
といった感じです。
この既得権益という言葉、
皆さんどんなニュアンスで
捉えているでしょうか?
規制緩和や、新たな社会の変化に対し
確保している権益を主張しする・・・
といったイメージをお持ちの方も
たくさんいるのではないでしょうか?
日本でいえば、一時「抵抗勢力」といった
言葉が流行った影響もあると思います。
一方で冷静に考えると、
過去から現在までの間のルールに合わせ
頑張ってきた人は、
その頑張りに対する成果をもっています。
つまり既得権益を持っていることと、
変化に対し反対し、現状維持を主張することは
必ずしもイコールではないという事です。
改革派が、自分たちの意見に反対する勢力に対し、
こういった決めつけをする傾向があるため、
そのニュアンスもセットになってしまうのです。
その為、いわゆる既得権益層とレッテルを
張られてしまう典型的なグループに属する人は
反社会的なイメージで自らをみられないように
公に意見を言わなくなっていきます。
その手の発言はタブーだと・・・
一方で今回は、そのタブーを公の場で、
堂々と破り、主張する人が現れたわけです。
選挙の分析のプロではないので、
その他の要因が多々あり、
総合的に影響した結果である事はわかっていますが、
私が着目したのはここだということで続けますと、
つまり「思っていても口に出せないこと」を
たくさんの人たちが抱えていたということです。
どういうことか・・・
ダイバーシティコンサルタントという視点から見ていきます。
日本でも近年だいぶ浸透してきた、
「ダイバーシティ」という言葉ですが、
もともとは海外で発展してきたものです。
そのおおもとのアメリカでは社会構造の変化について
こんな予想がでていました。
労働市場の主役を担う層は今後急激に減少する。
つまりこれまで基幹ポジションを占めてきた
白人男性層の構成がどんどん下がっていくという事です。
日本で言えば、少子高齢化、人口減少が問題に
なっていきますがこのアメリカ版です。
その結果、企業は人種、国籍、性別等に関わらず、
多様な属性の人材を積極的に登用し、
優秀な人材を活用し、その特性を活かしあい、
相乗効果がでるように仕組みを変えてきました。
結果として、これまで労働市場の主人公であった、
層にいても、その権益は守られず、
自らの努力しだいで戦う必要がでてききました。
しかし、世論の方向性を考えても、その不満を公には
出しにくい環境だったわけです。
良いか悪いか、正しいか誤っているか・・・
そういったことと関係なく気持ちを率直に表現できないのです。
我々もにたような経験は多いのではないでしょうか?
「空気を読む」に近いかもしれませんが、
考えた大人な発言が求められればられるほど、
直情的なホントはこう思っているという内容は
表現できなくなってしまいます。
その気持を代弁してきくれる人が現れた・・・
そう感じた層が初期から支持をした層なのでしょう。
もうひとつ私が着目したのは、
最終局面で支持にまわった人たちです。
さてだいぶ長くなってきましので、
2つ目の層については、次回にまわしたいと思います。
次回も、よろしくお願い致します。(^^ゞ