みなさん こんにちは!
小売業の利益改善コンサルタント
中小企業診断士の専田政樹です。
店舗の利益改善 虎の巻【25巻】です。
STEP3【人間の行動科学に基づく売場作り】の
12回目となります。
さてこの章の本題である
売場作りについての話をしていますが
いよいよ視野誘導の話に入ります。
お客様の視野を意識して、
視線を誘導して、
売場の奥まで
お客様を引込む手法です。
利益改善という意味では、
店の軒先だけで商売していては、
お店の面積全体が活かせません。
そこで意識的に売場の奥まで
引き込んで店内を
しっかりと回遊して
もらう事が目的です。
では早速ですが、
こんなシチュエーションの
店だったとします。
もしあなたが店長だったとしたら、
どこでどんな事をやりますか?
ということを考えてきます。
その際、ともすると売場をつくる側、
つまり売手の立場で考えてしまいがちですが、
ここではお客様目線で考えていきます。
では最初にお客様が目にしそうな
場所は何処でしょうか?
その場所ではどんな商品を、
どのように展開しますか?
売場の最前面で扱うものですから、
最も気を使う必要があります。
という事で、これからこのシリーズのテーマである
売場全体の活性化に向けて
【店の奥まで顧客を引込む】為の
仕掛け作りの話をしてくんですが、
そうはいっても、売場前面で、
お客様に魅力的に感じて頂けるかどうかで、
奥に引込むアプローチに到達する
人数が決まってしまいます。
という事でまずは店舗前面の入り口部分の
話から始めていきます。
では、上図のような
お店を例に、
売場前面を
どのように
使っていくかを
考えます。
表現したい、
重要なポイントが
いくつかあります。
・何屋さんなのかが、瞬間的に伝わるもの
お客様は最初に見えるものから、
このお店は何を売っている
店なのかを感じ取ります。
お客様に正しく認識して頂ける、
わかり易いものを配置する必要があります。
・お店からのメッセージ性があること
お客様に「こんなお店です」と伝える、
第1印象の場所となります。
「伝える努力」をする事は
もちろん重要ですが、
その成果は「伝わった時」に
初めて発生します。
発信したい事を
発信するのも重要ですが、
その結果お客様に
「どう想われたいか」を考え、
それが伝わるように考えていく
必要があります。
ブランドの「世界観」や、
品揃えの特殊性などなど
自店の特徴を上手く伝えたい、
という事です。
そして、更にこんな効果を狙うと
お客様をお店の中に誘引しやすくなります。
・アイキャッチ
お客様に店の存在をアピールします。
まずはお店を見てもらわないことには
なにも始まらないからです。
扱う商品の中でも
「大きいもの」を見せると、
まだお店に目の前にくる前の、
少し離れた距離からでも
認識する事ができます。
また、派手な物(色や形など)を
使うのも効果的です。
実際に人気のある色ではなく、
ありえない組み合わせで
目線を集める効果を狙います。
関連商品などを上手く使うと効果的です。
・タッチポイント
触ってもらえると、
お店に入ってもらえる確率は高まります。
5感でいうと、視覚、聴覚の順でしたが、
その次にくるのが触覚です。
入ってすぐの場所に
「触りがいのある高さで触りがいのある物」
がおいてあると効果的です。
珍しいもの、ふわふわしたもの、丸いもの
※生物学的に角のあるもの
よりも丸いものを触る
などを配置すると良いでしょう。
触った時に気持ちいいものとか、
肌触りの良い物ってなんとなく、
触っちゃいますよね。
・WEBとの連動
消費行動の話をした際に、
いまのお客様は検索しながら
現実のお店で買物をしている話を
させて頂きました。
前面で展開する、
旬のイチオシ商品であれば、
WEBでの打ち出し方をリンクしていると、
よりイメ-ジが膨らみ、
効果的なアプローチとなります。
全然関連性のない打ち出しだと、
商品の魅力が伝わりにくいですよね。
特にNB商品に場合、メーカー側が
作ってくれているWEBページが
あるはずですから上手く連動させて
効果を引き出しましょう。
という事で、
まずは売場最前面のトップの位置で
どんなものを展開するかが重要だというお話でした。
体感的には実際にやられていると思いますが、
お客様目線で考えてより効果的な
取組をして頂ければと思います。
次回はトップをみてくれたお客様を
どのように売場の奥へ導くかについて、
取り上げていきたいと思います。 (^^ゞ
↓各ステップのリンクはこちら