コミュニケーション型プロモーション事例(東京スカイツリー)

さて、今回は顧客と販売員(従業員)とのコミュニケーションを促すプロモーションの事例についてです。

当時はネタバレ厳禁でしたので暫く様子を見ていましたが、現在は既に解答を公開しているようなので、

事例として取り上げてみました(^^ゞ

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東京スカイツリーに夏休みイベントとして行われていた「リアル宝探し ソラノキ博士と謎解き調査団」についてです。

基本的にはスカイツリーについてのクイズを有料の展望台までいって答えていくという形式で進みます。

イベントをクリアーしようとすると有料の展望台に登らないといけない仕組みになっています。

個人的には収益というよりも、せっかく来て頂いたお客様を、最も魅力的な景観が拝める有料ゾーンに如何にして導くかという工夫かなと感じました。

さて今回のポイントはそこではなく、イベントの第1問の仕掛けについてです。

第1問目はまだ無料のゾーンの非常にわかりやすい所に配置されており、4択の問題なのですが、これがちょっとかわった仕掛けとなっていました。

パンフレットを片手にどれが正解なのかを考えるわけですが、これが全くわからない。

というのもおそらくどれも正しい内容となっており、スカイツリーの特徴について回答者は熟読する事になります。

問題は1問目の答えはどの問題でしょう?ヒントは問題に書いてある「柄」であり、柄に向かってピースとあります。

その柄がスタッフの制服の柄であるところ迄までは誰もがすぐわかります。

そして問題の横には女性のスタッフの等身大のハリパネが飾ってあり、「私がヒントです」・・・と書いてあります。

柄をV地に隠してみたり、パネル向けにピースして・・・縦にしたり、横にしたり、斜めにしたり・・・全くわからない。

「うーん これからな」と娘二人とヤマカンで選んで第2問へ進みます。

 

 

その途中、娘たちは「結局ヒントの意味はなんだっただろうね?」とひたすらピースしまくり・・・

父としてはその姿がとても微笑ましいのですが、答えは謎のまま・・・

 

 

するとスタッフがスタスタとよってきて、「第1問の答えはおわかりになられたようですね。答えは◯番です」と・・・

色々話を聞いてみると「柄に向かってピース」というのは「実在のスタッフにピースをする」という事だったそうです。

勘の良い方はすぐわかるのかもしれませんが、問題用紙やパネルといった物質で構成されてたイベントであった為、人へのコミュニケーションという発想がだせなかったわけですが・・・・うーん頭が硬くなっている(-_-;)

 

 

という事で無事解答はわかったわけですが、この手法って使えるな!と。

「ブランドと顧客」といった様々なシーンでコミュニケーションが重要視される昨今、様々なケースで応用可能です。

 

例えば、「接客販売を強化したいセルフ販売型の店舗」の場合の弱みは、お客様応対は出来ても、スタッフ側から顧客に積極的にアプローチする事は苦手なケースが多いです。ところがこのような手法を用いれば、「販売員に◯◯について質問する」という問題で、解答はその説明・・・という仕掛けを作れば半ば強制的に接客が発生します。

 

例えば第1問を 【新発売の高機能ジャケット「X」について答えてくれる、胸に「X」のピンバッチのついた販売員に話かけてください】とします。

解答欄にはA:機能は◯◯ B:機能は△△ C:  ・・・・  要は話しかければわかるという状況を作りイベント化します。

POPを見ればわかりますだと、効果は半減しそうなので、イベント期間限定でPOPも外しちゃいます。

あとは割引とかではなく(顧客にとって魅力があるなら割引でもいいですが)消費者視点でターゲットにぴったりあった特典をつければOK。

例えばファミリーターゲットなら子供が欲しがるお菓子を景品にすれば、お父さん頑張る・・・的な(笑)

上手く企画して「北風と太陽」のような効果を狙ってコミュニケーションのきっかけをつくり、関係を深める事につなげます。

 

という事で、サービストライアングルを高める為に、会社側が打つ施策として

①顧客には楽しいイベント企画を提供し、

②従業員には接客が発生しやすい環境作りを提供、  します。

その結果従業員と顧客の関係が深まりやすい環境を構築し、よりサービスエンカウンターを高めます!

っとちょっと診断士チックになってしいましたが、ここがポイントです。

 

我が家では父娘関係が深まりました・・・ってほんとかな?   (^^ゞ

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