ヤマダ電機の中間連結決算の発表があり、事業再構築の成果で大幅な利益改善を果たした。

以下抜粋
家電量販最大手のヤマダ電機が5日発表した2015年9月中間連結決算は、税引き後利益が前年同期の3・2倍の126億円だった。
ヤマダは郊外店の不振などで業績が悪化していたが、5~6月に不採算の約60店を対象に閉鎖や業態転換を進めたことで、利益が大幅に改善した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151106-00050026-yom-bus_all

事業の再構築の効果なのであるが、それだけに、不採算店の赤字幅が大きかった事を示す。
小売店において、大型店になる程、出店する事が地域に与える社会への影響は大きい。
インフラの一部となるからだ。
周囲の同業者がこの影響を持って、廃業は業態転換をするケースもある。
その結果、その大型店が赤字で撤退というような事になると、その商品群を扱う店舗が地域からなくなってしまうケースもある。
それだけ大きな責任を抱えているから撤退の判断は難しい。
地域住民への責任等を考えると単店単店がしっかりと利益を出す事は責任の1つであるわけだ。

小売業の利益改善コンサルタント、中小企業診断士の専田政樹がおくる、店舗の利益改善 虎の巻、【79巻】

STEP5はマーティングテーマでこれまで競合分析の話をしてきました。
今日はちょっと趣向を変えて、上位のニュースを基にしたコラムを綴ります。

ではさっそく  (^^ゞ

チェーン展開をするとどうしても、売上規模でいう旗艦店(本店を含む)、優良店、標準店、不振店…といった区分が発生し業績の開きがでてくる。
店舗が増えれば増えるほど、立地や競合条件に差がでてくるからだ。
勝ち組み店舗のタイプはいくつかある。
① 差別化に成功した、商圏内1番店
これが理想のパターン
② 競合店が出てこない為、商圏独占状態都市開発が早く空いた敷地がない事が原因小型店舗の場合あまりあてはまらない
③ 超人口密集地帯に立地
地域2番店でも3番店でも客数を確保できる肥沃なマーケットに立地しているいくつか店がある中で「近いから」という理由でも使ってもらえている

他にもタイプはやまほどあるが、ここでいいたいのは、①が成功といえる取組パターンであり、②③は立地の成功がポイントで、店の運営は下手をするとぬるま湯になっているケースもある。
放っておいても売れている店は、気を確かにもっていないと、人の入れ替わりとともに、ずるずるとレベルを落としてしまうのである。
このパターンにハマると、老朽化とともに顧客の支持は下降する。
ハード面での老朽化ではなく、店のマネジメントレベルの老朽化である。
こうなると改装では業績は回復しない。

では逆に売れない店の方はどうか?
まず共通しているのが、チェーンで展開している戦略が、立地においてミスマッチをおこしてしまっている事だろう。
商品ラインアップ、価格政策、サービス内容、様々な要因があるが、地域のお客様に魅力がない状態になっているケースだ。
上記②③が旗艦店になっているチェーンで発生しやすいパターンだ。厳しい競争に晒された時に、打ち手を持っていない為、負け戦になってしまうのだ。

もう一つは商圏内のマーケットサイズに適合していないケースだ。
出店したときのハードが大き過ぎてマーケットに見合っていないということだ。
特に人口密度が低く、車社会の地方では近隣の人口がそのままマーケットにならないからこういう事がおきやすい。
人口密集地に比べるとそもそも商圏エリアの設定が広くなっている。
車の移動が前提なので顧客の行動範囲も距離でいうと広い。
どの店でも広めに設定しているから、少し離れた場所に競合ができると、その影響が大きい。
近いから…という立地の優位性が下がってしまい、差別化できていない店にはお客様は来てくれない。
その結果、売上がそこまで低くなくても店として損益分岐点を下回ってしまうケースがでてくる。
不振店=売れない店、という時と不振店=赤字、というケースの違いだ。

この状況に陥ってしまった場合、赤字不振店を改善するのは極めて難しい。
そもそも「館」として問題を起こしてしまっているからだ。
ヤマダ電機が地方の不振店約60店舗を閉鎖、業態転換した事が利益改善に直結しているのはこの赤字店にメスが入ったからだ。
合計の利益に対し、常に引き算となっていたマイナス部分がなくなったということだ。

このような状況を引き起こさない為にも、競合との力関係は常にグリップしていなくてはならない。

①のように勝てている時は大きな問題にはならない為、力が入りにくいが、負け戦の発生に気がつくのが遅くなるため、気がついてからでは手を売ったのでは策が顧客に響きにくくなっている。

業績が落ち始めてから気がついた…という時はすでに顧客は離れ始めている事を示しており、後からどんな手をうっても、店に来てくれなくなってしまってからでは伝えようがないのである。
だからこそ敏感に反応する事が重要であり、常に周りを見ていないといけないのだ。

お客様のニーズに最も応えることができている店であり続けることが生き残りと発展への大命題なのだ。

しかし、「言うは易し、行うは難し」継続することが最大の壁であり、実行したものが勝ち残る…
さあ頑張っていきましょう!   (^^ゞ

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著者プロフィール

専田 政樹(弟)
専田 政樹(弟)中小企業診断士
7&iグループ出身。
大企業10年、中小企業10年のマネジメント経験を活かし、制度構築、業務改善、人材育成等で企業支援にあたる。
企業在籍中に管理部門責任者として営業利益▲3%から1年で+0.5に改善した実績をもつ。
多様な人材の能力を引き出し相乗効果を出すダイバーシティマネジメントを専門分野とし、既存人材活性化を得意とする。