みなさまこんにちは
お店の利益改善コンサルタント、
中小企業診断士の専田政樹がおくる、
店舗の利益改善の虎の巻
110巻です。

小売業の栄枯盛衰と題して開始した
シリーズ第4回目です。

さて、これまでGMSという業態が
何故、苦境に陥っているのかについて
立地や出店エリアの特性のバラツキ、
館の特性のバラツキという面について
語ってまいりました。

こう話すと、バラツキが原因か?
とも思いますが、
一方でバラツキがあっても、
もろともしない業態もあります。
私の知っているところでは
H&Mの戦略などがそれにあたります。
何故H&Mがバラツキに強いかというと、
そもそもバラつくことを前提にして
戦略を組んでいるからです。
少々話しがそれました。
この話はまた別の機会に
お話する事にして本題に戻ります。

さて一方でGMSはというと、まったく逆です。
バラつく事は想定していないというか、
むしろ想定したくなかったのかもしれません。

それは業態としての育ちの問題でしょう。
米国から輸入されてきたスーパー、
総合量販店という業態は物不足の
時代とともに成長を遂げてきました。

店には充分に商品が並ばず、
広告商品は飛ぶようにうれ、
お客様は競って商品を奪いあう時代です。

物が不足しているという事は、
基本的に風上有利です。

小売業よりも製造業の方が
立場が強い時代です。
売れ筋商品は当然、
品切れしている商品は
似たような品で代替して
ゆるされる時代です。

であるからこそ、
価格破壊といったコンセプトで、
大量に仕入れることで安価を
実現するスタイルが通用しました。

それこそが最も重要な事だったわけです。
そのため、出店についても奪い合いです。
モータリゼーションが浸透する前は特に、
駅を中心として人の流れに沿って
出店することが重要であり、
我先にと土地を押さえることが重要です。
基本的にベットタウンには
物不足でこまる人々が大勢いるため、
その為、マーケットの特性が自社に合うかとか、
土地の大小によって自社の出店に適正な面積かどうか、
といった問題はさして重要ではなかったのです。

人の流れが多い場所にスピーディに
出店攻勢をかけどこよりも早く店舗網を確立し
販売量を増やし、より大量仕入れのスケールメリットを
出すことが最優先だったということです。

さて、前回の終わりに
次回は「ターゲット」について
触れると予告をしましたが、
お気づきいただけたでしょうか?
GMSがターゲッティングを苦手とする
原因がここにあるのです。

つまり、お腹をすかせている人々、
暮らしの品や衣服が不足している
人々がターゲットです。
つまりその頃の時代を生きた人みんなです。
一部の富裕層を除く全てが対象です。
ターゲットを絞らない判断をしたのではなく、
そもそもそんな事考えなくても
大多数の人が似たようなニーズを
もっていた時代だったからです。

そして徐々に時代は変化していきますが、
団塊世代&団塊Jr世代を軸に、
消費の量も意欲も旺盛な世代が
中心に大量消費を支えます。
そしてバブル崩壊後、
変化に対応できなくなったお店が、
ひとつ、またひとつと淘汰され、
業態成長期にリーディングカンパニーであった
企業でさえもなくなっていくのです。

結果としては発展とともに大型化してきた
GMS業態は規制緩和や、製造業の海外移転跡地への
出店などを通じて徐々にSC化を進めていきます。

結果、自社テナントにとして招き入れた、
マーケットに対応した店舗に勝てなくなっていきます。
核テナントから徐々に食品テナントへと
変わっていくのです。

内部を小回りの効くテナント群に侵食され
店舗の外ではコンビニという小回りの
効く業態に席巻されます。
いまでこそ…という話しかもしれませんが、
縮小しつつある多様で高速変化を続けるマーケットに
対応すべく品揃えには今や生鮮品までそろうコンビニ。

表現はあまり良くないですが、
巨漢で小回りの効かない恐竜の様に
なってしまったわけです。
環境の変化に自ら変わるには
1店舗1店舗のサイズも大きく、
状況も異なりまとめてメスを入れられず、
非常に対応策が難しい状況になっています。

致命的なウィークポイントはなにか?
成長期につくりあげてきた複雑な環境と
それに見合う対応力の不足です。

その為といって良いかはわかりませんが、
進出エリアを絞って展開している企業様には
元気なところがあります。
変化にしっかりと対応し、
地域のお客様に評価をして頂ければ
業態そのものが悪いわけではありません。
家の近くに生活必需品がなんでも揃う
価格的にも買いやすいお店は、
だれもが自宅の近所に一箇所は
ほしいのではないでしょうか?
問題は欲しいものが欲しい値段で、
売っているかどうかです。
※もちろん競合他社ともくらべてです

とう事で生き残りをかけた
戦いが続きますが、
地域生活の為にも
是非、生残って欲しいものです。

頑張れGMS (^^ゞ

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著者プロフィール

専田 政樹(弟)
専田 政樹(弟)中小企業診断士
7&iグループ出身。
大企業10年、中小企業10年のマネジメント経験を活かし、制度構築、業務改善、人材育成等で企業支援にあたる。
企業在籍中に管理部門責任者として営業利益▲3%から1年で+0.5に改善した実績をもつ。
多様な人材の能力を引き出し相乗効果を出すダイバーシティマネジメントを専門分野とし、既存人材活性化を得意とする。