先日、私が販売をしていた頃に幾度となく思った、売場あるある事例に出くわしました。ある店で新規商品を前にした販売員さんたちからこんな会話が聞こえてきたのです。

「何でこんな商品入れてきたんだろう?」

「どこに出したらいいかよくわからないよね」

 私の小売業のキャリアの中には短期間ですが商品部経験があります。そこで目の当たりにしたのはバイヤーの商品に対する熱い思いでした。一つの商品を作る(買い付ける)にあたり、情報を集め、議論を重ね、試行錯誤をしながら、納得できるものになるまで妥協しない姿を見てきました。その商品は自信を持って店に並べられるモノであり、売り方も考え抜かれていました。

 一方、商品部を経験する前、私が販売員として店頭に立っていた頃は、その思いに気付かず、自己解釈した接客販売を繰り返していました。その商品への熱意やこだわりポイント、販売の仕方などを正確に理解できずその結果お客様にも伝えることはできていませんでした。つまり、『販売員と商品部の間にミゾがあった』ということです。

 私の在籍していた会社では、売場責任者を集めた会議が1~2か月に一度行われていました。商品部からの商品説明や今後の売場展開など、バイヤーの思いを売場責任者が直接聞く場がありました。

 しかし、ここからが問題です。店舗に戻った売り場責任者は、限られた時間の中で、全ての販売担当に対し、バイヤーの商品に対するこだわりや熱量までは、なかなか伝えることができません。その為、店頭でお客様を接客する販売員まで、あの熱い思いは共有できていませんでした。なんともったいないことでしょう。

 商品部の熱い思いと、店舗の販売員のパワーが一つになれば売場展開にもこだわりが生じ、商品も輝き、接客でも商品の良さをお客様に伝えられるようになります。

 みなさんのお店では販売員と商品部の間に伝わらないジレンマを感じることはありませんか?自社の良さを活かす形で、うまくコミュニケーションをとり、お客様に商品の魅力が伝わる方法を作り上げていきましょう。

人にまつわる問題や悩みを抱えていませんか?

著者プロフィール

岡田 伴子
岡田 伴子取締役 販売促進担当
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