今回はキャラクター商品の事例です。
戦隊ヒーロー(スーパー戦隊シリーズ)の
変身スーツという商品をテーマに
①過去データの分析、
②状況変化によるアレンジ、
の2つのポイントです。
という事で小売業の利益改善コンサルタント、
中小企業診断士の専田政樹がおくる、
店舗の利益改善 虎の巻、
【36巻:店舗事例③ 前篇】です。
さて今回はキャラクターもの事例です。
戦隊ヒーローの
変身スーツといって
皆さんピンとくるでしょうか?
商品知識も大切な要素になりますので、
少しお話させて頂きます。
男性であれば一度は通った道だと思います。
私の小学生時代でいけば、
デンジマンとかサンバルカンとか、
ダイナマンとかです。
【ゴレンジャー】からシリーズ化した
戦隊ヒーローといえば、
大きくはリーダーのレッドを中心に
ブルーやイエロー、グリーン、ピンクなど
基本は5人、そこに+αで味方が増える構成で
チームが作られ、悪の組織と戦い、
地球を守る…といった感じのTV番組です。
最新番組は「手裏剣戦隊ニンニンジャ‐」です。
↓動画
https://youtu.be/m1F98RAcLF0
昔と違い、
今はバンダイヒーロータイムというのがあり
毎週日曜日の朝7:30から戦隊もの、
8:00から仮面ライダー、
8:30からプリキュアという流れで、
3番組連続で放送されています。
変身スーツというのは、
Tシャツや短パンなどを
キャラクターになりきった
デザインでつくられた商品です。
そしてもう少し掘り下げると、
そもそも番組の対象年齢が、
戦隊ヒーローは幼児から
小学校低学年を対象にした内容で、
仮面ライダーがそのもう少し上を
対象にしています。
※だんだん両者は接近して
きているように感じますが…
その為、変身スーツの展開サイズも
基本は100cm、110cm、120cmです。
ここからデータ分析の話です。
発売されるカラーはメインどころの
3色といった感じが多いです。
事例としてはレッド、ブルー、イエロー
という感じです。
さてみなさん、
何色の何センチが売れるでしょうか?
これ過去データを分析すると、
毎回ほとんど一緒です。
お子さんがいる方は
想像できたと思いますが、
まず色はダントツでレッド!
そしてブルーがその1/3くらい。
イエローはほとんど飾りです。
ほっとくと、
初回入荷は
赤3―4―4
青2―3―3
黃1―2―2
という感じで入ってきます。
もうおわかりでしょう。
赤だけ先に切れて、
青と黄が残ります。
基本赤を売る体制がとれてないと
だめに決まっています。
次はサイズです。
これも大きな問題です。
この商品は圧倒的に120cmが
売れるのです。
単品のデータを追っていれば、
深く追求しなくても明白です。
しっかり在庫をもつと、
赤の110cm3枚を売る間に、
120cmは10枚から15枚売れます。
それでも不思議なもので、
初回投入は3-4―4とかの
バランスなのです。
なんでこうなのかは
置いておいて実際には
そんなバランスです。
さて過去のデータから赤の120cmが
極端に売れることがわかっている為、
毎度極端に在庫を持ちます。
前回の話のパターンに合わせてアレンジます。
赤100cm2枚、110cm4枚、120cm12枚
青100cm1枚、110cm2枚、120cm5枚
黄100cm1枚、110cm1枚、120cm2枚
こんな感じです。
初動を見ながら赤はさらに追加をかけます。
一方でこれだけわかりやすいのに、
初回数量のアレンジをしない店もあります。
気がついていないのか、
わすれちゃうのか…
決まって番組が盛り上がってくると、
サイズが切れてお客様から取り寄せ要望がきます。
そして決まって我が店に
在庫を譲ってくれという電話です。
ちゃんと仕事しなさいよ…という感じです。
わかっていても実践できるかどうか、
あるいは、実践までたどりつく
仕組み作りが重要です。
分析結果をもとに、
次回の予測をして、
お客様のニーズに合わせて数を持つ事で、
商品回転も上がり利益性が高まります。
最後の残処理で不人気商品を残さない事も
ポイントです。
商品は違ってもそこは一緒です。
次回は、
何故120cmが売れるのか、
という理由の掘下げと、
イレギュラーで爆発的に
ヒットした年の話をします。
乞うご期待! (^^ゞ
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