ついに無期雇用への転換が義務付けが始まります。
これを企業にとってプラスとする準備は進んでいますか?
意外とまだ先の話だとのんびり構えているケースも
実際には多く見受けます。

 

 いつから何をしなければならないのか…

要点は以下3点です。

 ■無期雇用転換実施のポイント

①有期雇用が5年を超えて継続した従業員
②本人の希望がある
20184月以降の更新の際から対応
※契約期間の定めによって対応時期は異なることがあります。
 ⇒1年超の契約だと来年4月前に対象となることがあり得る。
 例:3年契約の場合、284/1以降が対象となる。

  つまり今後は5年以上継続して働く人が希望した場合、
無期雇用に転換しなければならないという事です。
※一方、よくある誤解として、
無期転換=正社員化と勘違いされているケースがありますが、
両者はイコールではありません。
無期転換により、週3日(14時間)、時給1,000円で
契約期間だけが無期というパターンもあります。

 

 これを企業にとってプラスの側面に活かすことができるか、
れとも単なる労働者保護で終わってしまうか…
進め方、考え方をどう変えていくかがポイントとなります。
社会構造の変化に対応して勝ち残る為には、
先手を打った方がより優位に進むことは誰もがわかっています。
であるならば積極的に進めていきたいのは誰もが一緒です。

 

 こういった状況の中、
働き方改革を本腰を入れて
進める企業も数多く出てきています。
しっかりと成果が上がっている職場もある一方で、
なかなか効果が上がらず苦しんでいる職場も多くあります。
弊社の視点から申し上げると、
働くメンバーにとって効能のある施策に
なっているかどうかがポイントと考えます。

 

例:NO残業DAY

よく聞く施策の一つですが、
効能を上げるのがなかなか難しい施策の代表例です。

何故うまくいかないのでしょうか。
いくつか要因を上げていきます。

 

■うまくいかないパターン 

①具体策がなく、かけ声だけで始めてしまったケース

 水曜日はNO残業DAYなので定時で上がりましょう…
といった感じです。
徹底したとしても、
その日にぶん投げて帰った分、
仕事は後に積み残されているだけです。
明日終わるまで残ってやるか、
持って帰って家でやるか…
こんな状況になりがちです。
実際に働く立場側から考えると、
あまりメリットはなく
だたリズムを乱されているだけ…となりがちです。

 

②根性論型の総残業時間削減策のケース

 具体策や論拠は何もなく、
これからやらねばならぬMUSTな要因として
従業員に強要しているパターン。

  言われた側からすると
 ・そんないきなり帰れって言われても…
 ・今日中にやらなければならない仕事があって…
 ・できるんだったら前からやってるし…

 といった思考に陥るケースです。
それを自分で考えるのが仕事だ!…なんて
セリフが横行しているのも特徴でしょう。  

 

③これまで効率という視点があまりなかった職場のケース

 今日も遅くまで頑張ってるな!
という社内文化で進んできた職場では、
価値観があわず浸透しにくいのも実態です。

 ・ホントに帰っていいの?
 ・でも上司はまだ残ってるし…
   ※上司は残業対象から外れている場合など
 ・これって残業つけるなって意味かな?
  つけなければやってもいいんだよね…
   ※本気でこんな発想が生まれるケースがあります

   

④既得権益層の隠れた抵抗

 これまでのやり方の方が心地よかったり、
長時間労働が当たり前になってしまって、
変化をそもそも嫌う人達が口には出しませんが
抵抗感を示しているケースです。

 また、生活残業化が進み抵抗せざるを得ない
事情を抱えているなど、
個々にとっての不都合や心理的な要因によって
取組が前に進まないケースパターンです。 

   

    このように、あげていけばキリがありません。
企業側が取り組みたい事、
取り組まなければなない事であっても
メンバーとともに歩む事ができなければ
なかなかまっすぐは進みません。

 

   では、今回の「無期雇用化」という論点について
お客様により良い商品サービスを提供するために、
上手く生かすことはできないでしょうか? 

 

■企業側からの視点

・プラス面

・よいメンバーが定着してくれるとありがたい
・これまで以上にもっと活躍の場を広げてほしい
やる気と実力がある人は正社員になってもらってもいい

・マイナス面

事業が行き詰った時など固定で抱える人材(人件費)が増える事へのリスク
  ※これまでの景気変動の経験が脳裏をかすめる
無期化する事でモチベ―ションが下がる可能性はないのか
仕事の質に問題がある社員でも無期雇用にしなければならないのか 

■働く側からの視点

・無期雇用に転換した時のメリットがよくわからない
  →雇い止めがなくなるだけ?その他には?
・デメリットは何か生じるのか?
・希望を出す必要があると聞いたが
どうしたらよいのかわからない
 

 といった感じでしょうか。
企業側からの情報発信が、はっきりとない段階では、
働く側は具体的にはどんな事になるのかよくわかりません。
しっかりと対応しないと従業員からずれば
不誠実に映ってしまいます。
自社ではなく、先んじて対応する
知人友人
の情報を聞くと不安になったり、
先々、他の職場を探した方が良いのかと
疑心暗鬼になってしまうケースもあります。

 

 企業側から見るとどうでしょうか。
法的にやらなければならない事はわかっているが、
契約形態を変更する以外になにかあるの?
といった状況も多く見受けます。

どちらかというと、マイナス面を想像してしまっている
ケースもあるでしょう

 一方でこういった状況全体を鑑み、
社員にとって働きやすく
見直しをかけていこうとしている企業もでてきています。

  

 これを機会に様々な施策を検討し、
より「働きやすく」、「やりがいのある」職場に
していこうといった活動です

 まず方向性をしっかりと議論し、
浸透させる事が重要である事は前段として、
具体策の段階へ進むと以下のようなものがあげられます。

 

■施策例

  ①社員群制度の見直し

 無期雇用化にともなってより活躍の場を広げてもらう
社員群を構築し、やる気のある人にはさらに活躍をして
もらえる土台を見直し再整備していきます。

例 変更前:パート社員→正社員→役職者
変更後:パート社員→準社員→限定正社員→正社員
→幹部候補→役職者
それぞれの役割定義を将来に向け見直しをしていきます。

 

②組織体制の再整備

   成長発展とともに必要な機能が増える事で複雑化した
  役割分担を見直し、将来に向け整理整頓を行います。
  指揮系統をシンプルにし、わかりやすくしていきます。 

  

③人事制度の導入・見直し

 ①②ができると、
次にできるようになるのがこのあたりです。
組織と役割行動を落としこんで仕組み化していきます。 

 

  ④評価制度の導入・見直し

 弊社的にはある意味ここに最も着目しています。
バブル崩壊までの間の年功型制度や職能制度、
その後の成果主義型が制度疲労を
起こしているケースが多くなっています。

 2020年以降を意識して、今のうちから
社員育成を意識した制度への転換をしていく事が
重要であると考えています。

 

  ⑤賃金制度の導入・見直し

 発展の過程の中で
制度化されていない企業も多々あります。
規模的に発展してくると
運用上も制度が必要になってきます。


また、従業員側から見ると、
頑張って成果を上げた場合、
どのような処遇になるのかが
「見える化される」というメリットがあります。
④⑤がセットになってくるイメ―ジです。 

 

  ⑥育成制度、体系の導入・見直し

 人材育成を計画的に進めていこうという施策です。
④を構築する段階で、自社人材についての理想像を
考えていくステップがありますが、
その具現化に向けて、④でメンバーに線路を敷きながた
歩みを狙って加速させていく取り組みです。
逆にここから初めて、状況を見極めて
④に進むケースもでてきます。

  

 比較的、短期的な負担が軽いものから
中期的な取り組みになるものまで様々です。 

 しかし、どうせ無期転換をしなければならないのなら、
この機会に働くメンバーの個々の力を引き出す
仕掛けを合わせて展開していけると効果的です。 

 来年の4月に向けて早めに議論を始めて、
是非、メンバーが生き生きと活躍し、
お客様により良い商品サービスを
お届けする仕掛けをしていきたいですね

 弊社でも各種取り組みを支援しておりますので、
お困りの差は是非ご相談ください。
初回相談は無料で承っております。 

お問合せはこちらへ→ https://kyodaisha.com/contact/

ご連絡お待ちしております。

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專田 政樹
株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役
経済産業大臣登録 中小企業診断士
(一社)IVMA 理事 (インターナショナル バリュー マネジメント協会)
(一社)JDIO(日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構)
           認定 ダイバーシティ・コンサルタント
(学) 産業能率大学 兼任講師
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著者プロフィール

専田 政樹(弟)
専田 政樹(弟)中小企業診断士
7&iグループ出身。
大企業10年、中小企業10年のマネジメント経験を活かし、制度構築、業務改善、人材育成等で企業支援にあたる。
企業在籍中に管理部門責任者として営業利益▲3%から1年で+0.5に改善した実績をもつ。
多様な人材の能力を引き出し相乗効果を出すダイバーシティマネジメントを専門分野とし、既存人材活性化を得意とする。